来るべきインボイス制度導入、そのとき会計ソフトの入力はどうなってしまうのか!?

今回はインボイス制度が導入された後の会計ソフトへの入力(帳簿記載)についてです。

【インボイス制度のおさらい】
会計ソフト入力の本題に先立って、インボイス制度とは何だったかおさらいします。
「インボイス制度」は正式には、「適格請求書等保存方式」といいます。漢字が多い。

 3段階に分けて説明します。
① 消費税は、原則的には、売上(収入)に上乗せしている消費税から支出に上乗せされている消費税を引いて計算します。
      この引いている消費税が「仕入税額控除」であり、これを多くとるほど納める消費税が減ります。

② インボイス(適格請求書等)とは、売手が買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝える書類や電子データになります。

③ インボイス制度は、そのインボイスの記載事項を基礎として仕入税額控除の金額を計算する方式です。

⇒各事業者は、自身が売手の立場に立つ場合と買手の立場に立つ場合の両面で準備をする必要があります。
    売手の立場では、インボイスを発行するための登録をはじめとして、論点はいろいろありますがそれらはまた別の機会としましょう。⇒買手の立場では、仕入税額控除をとるために、売手が発行した正確なインボイスを保存する必要があります。

このインボイス制度が、2023年10月1日以降の取引から適用されます。

【帳簿の記載事項】
仕入税額控除をとるための要件はインボイスの保存と、一定の事項を記載した帳簿の保存(=会計ソフトへの入力)になります。

インボイス制度導入後、会計ソフトへの入力が必要になる事項が次の①~⑦です。(各項目は商品コードや取引先コード、消費税コード等コードによる表示が可能です)
~全取引必須~
① 課税仕入の相手方の氏名又は名称
② 課税仕入を行った年月日
③ 課税仕入に係る資産又は役務の提供
④ 課税仕入れに係る支払対価の額
ここまではインボイス制度導入前(現行)の会計ソフトへの入力と同じです。

~取引に応じ記載要~
⑤ 免税事業者等からの仕入に係る経過措置対象である旨
インボイス制度のもとでは、インボイス発行事業者以外(免税事業者等)から受領した請求書等では仕入税額控除がとれません。
これまで100%あった免税事業者等との取引による仕入税額控除が無くなることへの政策的配慮から、2029年まで80%(又は50%)だけ、インボイス発行事業者以外との取引でも仕入税額控除が取れます(経過措置)。

この経過措置の対象である旨を帳簿に記載します。
国税庁によれば、「免税事業者等からの仕入に係る経過措置対象」と直接書くかこれを意味する記号を書くべきとされています。
私見ですが、この記載事項は会計ソフトで消費税コードに1種類新たに設けれるのではないかと思います。

⑥ 帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる仕入に該当する旨
インボイス制度ではインボイスの保存を前提とする一方、3万円未満の公共交通機関の旅客運賃など、売手側がインボイスを交付する義務がない取引もあります。そこで、それら一定の取引は帳簿に上記④までの事項と、帳簿のみで仕入税額控除できる取引のどれに該当するかを記載すれば仕入税額控除できます。国税庁によると、「3万円未満の鉄道料金」などと帳簿に記載するそうです。
…本当に会計ソフトでそんな入力をする日が来るのでしょうか?

⑦ 取引の相手方の住所又は所在地
上記⑥の帳簿のみの保存で仕入税額控除できる取引のうち一部の取引は、取引相手(売手)の住所又は所在地を帳簿に書く必要があります。
なお、現在発表されている通達によると、3万円未満の公共交通機関の旅客運賃や出張費用等であれば相手先の住所又は所在地の記載は不要です。一部の本当に売手の住所等を入力する必要がある取引は、取引先コードに住所情報を紐づけるか、取引ごとに住所等を入力することになりそうです。

なお、誤解されがちですが相手方のインボイス登録番号の記載は不要です。

【まとめ】
インボイス制度導入で帳簿(会計ソフトへの入力)も影響を受けて変わります。
影響はひいては経費精算の仕組み等、経理担当者の業務にとどまらず波及していくことでしょう。

会社業務と税制のすり合わせなど、お困りのことがあったらぜひ会計事務所にご相談ください!

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