ついに!! 超富裕層向けの課税が強化されました
(1)2025年から導入された超富裕層向け「ミニマムタックス」とは
日本では2023年度税制改正法案の成立を受け、2025年(令和7年)分の所得から、超富裕層を対象とした新たな追加課税措置
「ミニマムタックス」が導入されることになりました。これは、極めて高い所得を得る納税者について、
一定の最低限の税負担を求める制度であり、従来の仕組みでは生じていた負担率の逆転現象を是正する目的があります。
今回の税制改正には、ミニマムタックスのほか、NISA制度の抜本的拡充・恒久化、スタートアップ投資への非課税措置の創設、
特定非常災害に係る損失繰越控除の見直しなどが含まれています。
NISAに関しては、つみたてNISA・一般NISAともに口座開設期間の制限がなくなり、
非課税投資枠も大きく拡大するなど、国民の投資促進も同時に図られています。
(2)「1億円の壁」是正のための新制度
ミニマムタックス導入の背景には、日本で問題視されてきた「1億円の壁」の存在があります。
所得税は累進課税であり、所得が高くなるほど税率が上がる仕組みです。給与所得などに対する所得税の最高税率は45%である一方、
株式譲渡益や配当などの金融所得は一律20.315%(所得税15.315%+住民税5%)と低く設定されています。
財務省の資料によると、所得税負担率は所得1億円付近までは右肩上がりとなるものの、
金融所得の多い富裕層では1億円を超えたあたりから逆に負担率が下がる現象が確認されています。
所得1億円超層では給与所得の割合はわずか約19%で、残りの大半は非上場株式や上場株式の譲渡所得など、
低税率の金融所得が占めているためです。これが「1億円の壁」と呼ばれ、税負担の不公平感を生む要因となっていました。
こうした問題を是正するため、ミニマムタックスは「極めて高額の所得を得ている人が、低い税率の所得ばかりで実効負担率が下がる」状態を防ぎ、
一定の負担を求める仕組みとして設けられました。
(3)対象者はごく一部だが、「申告不要制度」も加算対象
対象になる納税者の方は少ないですが、注意すべきなのは「申告不要制度を選択した所得も判定の合計額に含める」という点です。
たとえば、源泉徴収ありの特定口座を利用し、株式の譲渡益や配当について確定申告を行わない場合であっても、
ミニマムタックスの対象判定ではその金額を必ず加算しなければなりません。
実務上、税理士事務所は、申告不要制度を利用した特定口座の詳細を確認できないことが多いため、
株式の大口売却の有無について顧客に確認する必要性が高まります。
なお、所得構成によって課税対象となる境界線は異なり、所得がほぼ上場株式の譲渡のみで構成されている場合は、
10億円前後で対象となるケースもあるとされています。これは、給与所得などと異なり金融所得が低税率であるため、
総合課税所得が少なくても実効負担率が一定水準を下回りやすいことが背景です。
投稿日:2026/2/18
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