まるで雲をつかむような話!?クラウド会計とAIがつくる世界

今回はクラウド会計ソフトについてのお話をお届けしようと思います。
クラウド型の会計ソフトについて、有名なところですと、freeeやマネーフォワードクラウド会計、弥生会計オンライン、などのサービスがございます。こちらについて、なんとなく名前を聞かれたことをある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
会計ソフトは会社や個人事業主の方など、事業者の方へ向けたサービスになりますが、マネーフォワードなどは個人向けの家計簿などもございますので、そちらをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね!

クラウド会計ソフトは、オンライン上にあるデータを操作して会計処理を行っていくものになります。オンライン上での作業なので、どのPCからでもログインができたり、携帯やタブレット対応のものなどもあります。

PCにインストールをして使うタイプのものと違い、機械を選ばない、という点がメリットでもあり、情報漏洩などの観点からはデメリットともいえるでしょう。

このクラウド会計ソフトは、オンラインであることを生かして、別サービスとの連携が得意です。またAIと組み合わせることで、ある程度自動で処理を進めることもしてくれます。このサービスが世に出てきたときには、私たち会計事務所がいらなくなる日も近いと言われたりもしました。

例えばネットバンキングと連携することで、「何月何日にいくらの出金があった、何月何日にいくらの入金があった」というデータを自動で取得できます。さらに、AIが以前この取引内容で同じ金額の支払があった…ということを学習して、前回と同じ処理を提案してくれたりします。

経理の方は、「そうそうこの取引と同じよ」とOKボタンを押すだけで、今までは日にちを入力して、金額を入力して、相手先を入力して、内容は●●の支払で、という入力の作業をしていたものが一気に自動化される、といった具合です。自動で連携されるため、数字の6と9を打ち間違えるといった、経理あるあるミスが起こることもなくなり、かなりの効率化を図ることが可能となります。

同じ作業の繰り返しなどを減らし、翌期予算の策定や新しいアイディアの模索など、思考が必要な部分に時間を割くことは、事業にとってかなり有益であると言えます。

一方で、AI予測が苦手な点としては
「預金に11,000円ATMから振り込まれた」というデータを見たときに

社長が会社にお金を貸すために入金した(役員借入金)
なのか
お客さんから現金で売上代金をもらったものを入金した(売上)
なのか
もしくは他の理由で入金があったのか

といったことを考えることはできない、といった点があげられるかと思います。
預金通帳だけをみていると、会社の預金に11,000円入金された、ということしか分からないので、誰かがその入金の理由を調べて処理をする必要がでてきます。仮に、過去に預金の入金はすべて役員借入金であった場合、AIは過去に倣って自動で役員借入金という処理をしてしまう可能性があり、その場合は売上が漏れてしまうという事態も考えられます。(これは税務上大変恐ろしいことです)


繰り返しには強いのですが、新しい出来事が出てきたときに困ってしまう、または間違った処理を行う可能性がある、というのがAIの特徴と言えると思います。

ただ、上記のような事態を予め想定しておけば、同じ入金という事象でも、”借入金を入金する際には、振込人の名義を「カリイレキン」とする” “売上の入金の場合は振込人の名義を「ウリアゲ」とする”などの工夫をすることで、ソフトに区別を知らせることは可能です。

このように自動化においては、ルール作りと最終的なチェック体制がかなりの重要ポイントとなってきます。

また、取引先の名称などでも、「AA株式会社」「エーエー株式会社」「AA㈱」を同じ会社として認識できず当然のように、別の会社としてしまいます。このような事象も、導入にあたり会社名の登録ルール作りを徹底して行うことで、後からバラバラになった会社を集める作業を行わなくて済むことになります。

これらはほんの一例ですが、会社に合ったルール作りと、その運用がクラウド会計ソフトと上手に付き合っていくポイントとであると思います。

上手に付き合うことで、日々の経理業務においてかなり心強い味方となってくれることは間違いないクラウド会計ソフト。導入の際にはぜひ最初の設定やルール作りを弊事務所と一緒に考えさせて頂ければと思います!

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