個人事業主向け改正~青色申告特別控除の見直し
昨年末に令和8年度税制改正の大綱が発表されましたが、例年に比べかなり多くの変更点がありました。
令和7年度の税制改正大綱が89ページに対し、令和8年度の税制改正大綱は121ページに渡っております。
そのうち個人事業主にとってインパクトのある改正点に絞って簡単にご紹介します。
確定申告されている個人事業主の皆さまにとってはお馴染みの「青色申告特別控除」の金額が見直しになります。
改正としてはおおむね厳しい内容ですが、一定のメリットを享受することもできる改正になっています。
1.まずは青色申告について簡単に歴史を紐解いてみます。
そもそも青色申告とはどういう意味でしょうか。
なぜ青色と表現するのでしょうか。
歴史を遡ること1949年、戦後の日本では複雑で不公平な税制を抱えており、高額所得者の脱税も横行していたようです。
そんな状況を打破すべく当時日本を統治していたGHQにより「徴税システムの改善」のため「シャウプ勧告」がなされました。
その施策の一つとして申告納税の水準向上のために「青色申告制度」が導入されました。
適正な申告をしている証として青色の申告書を提出することで、他の申告者と区別がつくようにする意図があったと言われています。
2.次に具体的な青色申告の特徴(青色申告特別控除を受ける要件及び特典)について確認します。
要件:複式簿記(正規の簿記の原則)により日々の取引を記帳し、
その記帳に基づいて作成した貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付して申告を行うことです。
主な特典:(1)青色申告特別控除(2)青色事業専従者給与(3)倒引当金(4)損失の繰越など。
このほかにも多くの税制優遇を受けるためには青色申告が要件がスタートになっているものが多く存在します。
※なお後述しますが、正規の簿記の原則によらずに簡易的な簿記の方法で記帳を行うことも可能です。ただし特典に大きな差があります。
3.改正内容について確認します。
今回改正となったのは上記2.(1)青色申告特別控除です。控除額が変更になります。
改正前の青色申告特別控除
(1)正規の簿記の原則による青色申告の場合 55万円
(2)(1)のうち次のいずれかを満たす場合 65万円
イ e-taxによる電子申告
ロ 優良な電子帳簿
ハ 請求書データ等との自動連動
(3)簡易的な簿記による青色申告の場合 10万円
改正後の青色申告特別控除
(1)正規の簿記の原則による青色申告+電子申告の場合 65万円
(2)(1)のうち次のいずれかを満たす場合 75万円
イ 優良な電子帳簿
ロ 請求書データ等との自動連動
(3)正規の簿記の原則による青色申告(電子申告しない場合) 10万円
(4)簡易的な簿記により青色申告の場合 10万円※1
いわゆる65万円控除の要件として電子申告が義務化されたかたちとなります。
※1 簡易的な複式簿記については対象者を限定する改正が同時になされています。
具体的にはその年の前々年の不動産所得又は事業所得に係る収入金額が1000万円を超えるものは対象外となります。
これらの改正は令和9年分以後の所得税について適用となります。
投稿日:2026/3/25
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