フランチャイズにおける節税方法|実践のポイントや注意点とは

フランチャイズの経営者として事業の継続・発展を目指すのであれば、売上を伸ばすことに加え税金に対する知識も持っておくことが大事です。適法に節税対策に取り組み税負担を最適化できれば、多少なりとも経済的な不安を払拭することができるでしょう。

当記事ではそのためにフランチャイズオーナーが押さえておきたい基本的な節税方法を解説していきます。

 

フランチャイズ特有の節税方法

フランチャイズに加盟している場合、「ロイヤリティが発生する」「加盟金や研修費等が発生する」「本部提供の各種システムやサポートが活用できる」といった特徴があります。この点を踏まえた節税の方針をまずは紹介します。

 

ロイヤリティの経費計上

フランチャイズ契約で支払うロイヤリティは、その全額を経費として計上できます。

 

本部に対するロイヤリティの支払いはフランチャイズビジネスにおける大きな特徴であり、オーナーからすると大きな負担にもなる要素です。
しかしロイヤリティが発生する反面、オーナーはブランド力を活用することができますし、経営ノウハウの提供を受けられます。ほかには本部によるプロモーションの恩恵を受けられるなど、さまざまなサポートが受けられ、経営上の問題が発生した際にも本部に相談や支援を求めることができます。

 

その見返りとして売上の一部を納めることになるのですが、これを漏れのないように経費計上しましょう。もしロイヤリティが売上高の10%と定められており、月間200万円の売上を出しているとすれば、毎月20万円が経費として発生します。年間で考えると240万円、課税所得を減少させることになるのです。

 

そのためにもロイヤリティの支払い履歴は正確に記録しておかなくてはなりません。本部からの請求書や振込記録を整理しておくことが重要です。

 

加盟金・研修費等の償却

フランチャイズに加盟するとき、ロイヤリティとは別に「加盟金」という形で本部に一時的な金銭の支払いが発生します。また、場合によっては本部が行う研修やセミナーへの参加を求められ、その際に「研修費」が発生することもあります。

 

そしてその時点ではまだ本格的に事業活動を始めていなくても、開業のために支出したこれらの費用は「繰延資産」として5年間償却して経費化することが可能です。

 

一括で経費計上せず複数年にわたり償却することに注意が必要です。支出の効果が将来にわたり生ずると期待される資産が繰延資産であり、加盟金や研修費などはフランチャイズ契約期間中にわたってその便益が得られると考えられることから、このような扱いとなっています。

 

たとえば、加盟金として500万円を初期に支払った場合、その後毎年100万円ずつを5年間経費計上できます。特に開業初年度など利益が少ない場合だと、一括で計上してしまうより複数年に分けて償却した方が税負担の平準化に役立ちます。

 

そのためにも、加盟契約書や領収書を大事に保管しておくこと。そして税理士と相談のうえ、どのように償却を進めるか計画を立てましょう。

 

本部提供のシステムやサポートの活用

フランチャイズに加盟している場合、次のようなシステムやサポートの提供を受けられることがあります。

 

  • POSシステム(売上管理、在庫管理、顧客データ管理などを一元化する)
  • 会計システム(日々の売上や経費の入力、決算書の作成をサポートする)
  • 予約管理システム(飲食店やサービス業などで役立つ)
  • マーケティング支援ツール(顧客分析や広告効果測定などを行うシステム)
  • 勤怠管理システム(シフト管理やタイムカード機能、給与計算などをサポート)
  • オンライン研修システム(従業員教育や新しい商品・サービスの情報提供に活用)
  • 在庫発注システム(適切な在庫管理と自動発注をサポート)
  • CRMシステム(顧客情報の管理、販促活動の支援) など

 

これらのシステム等に対する支出は経費として計上できますし、独立店舗のように自社でシステム開発やツール選定を行う手間がありません。業務実態に即したツールを導入しやすい、本部のリソースを活用しながら節税できる、といったメリットが得られるでしょう。

 

ただし必要以上にシステムを導入しても無駄な支出が増えるだけですし、機能性も確認のうえオーバースペックとならないようにも注意してください。

 

その他一般的な節税方法

以上の節税方法のほか、次のような一般的な節税対策にも取り組むと良いです。

 

青色申告制度の活用 税務署での手続きにより、白色申告から青色申告へと切り替えることができる。経理業務の負担は増えるが、家族従業員に対する給与を全額経費にできるほか、赤字の繰越控除・繰戻還付など税制上の優遇措置が受けられるようになる。
家族従業員の雇用 配偶者や子どもなどの家族を従業員として雇用すれば、所得が分散でき、個人にかかる所得税の負担を軽減できる。家族経営など小規模な事業に向いている。

ただし金額の設定は適切なものでなくてはならない。

小規模企業共済・iDeCoの活用 小規模企業共済(経営者向けの退職金制度)やiDeCo(私的年金制度)への掛金は全額が所得控除の対象となる。

ただしiDeCoについては原則60歳まで引き出せないため、無理のない掛金設定が大切。

法人化の検討 個人事業として活動しており、売上高が大きくなってきたときは、法人化を検討すると良い。法人税の税率は所得税の上限より低いため、同じ課税所得でも納付額を抑えられることがある。

ただし税率の下限は法人税の方が高いうえ、法人住民税は赤字でも納付義務が課せられるため、ある程度安定して売上が出せるようになってから検討すべき。

 

ただし節税を意識過ぎるあまり、経費といえないものまで計上してしまったり、売上を少なく申告してしまったりすることのないよう気を付けてください。法令遵守の姿勢は崩さず、税理士にも相談し、税制上の仕組みや特例などを上手く活用して適法に取り組むようにしましょう。

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