ミャンマーへの進出形態|外国企業がビジネスを始める手法
ミャンマーへの進出を検討するときは事業内容や目的に合った適切な進出形態を選択する必要があります。JETRO(日本貿易振興機構)の資料に基づくと、主な進出形態として「100%外資企業」「合弁企業」「パートナーシップ事業」「支店」「ローカル企業との提携」に分類できますので、これら各進出形態の概要とメリット・デメリットについて確認しておくと良いでしょう。
参照:https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/country/mm/invest_09/pdfs/mm12A010_kaisyasetsuritsu.pdf
100%外資企業について
100%外資企業を選択するということはつまり、外国の会社(ミャンマー以外の国に属する会社)がミャンマーに自社所有の会社を設立する形で進出する形態を指します。
ミャンマーの法律に従って会社を作り、すべての株式を外国企業が持ちます。100%の出資により完全子会社となり、自社の意思決定で事業を進められる一方、現地のパートナーがいないため市場理解や人脈構築に時間がかかる可能性があります。
- メリット
- 経営の自由度が高い
- 意思決定が迅速
- 技術やノウハウの流出リスクが低い
- 利益の100%を享受できる
- デメリット
- 現地の市場や商慣習に馴染むのに時間がかかる
- 人脈構築に時間と労力を要する
- 一部の業種で参入制限がある
- 言語や文化の違いによる障壁が大きい
合弁企業について
合弁企業による進出とは、外国企業とミャンマーの企業が一緒に新しい会社を作る方法を指します。
※合弁企業とは、一般的に2つ以上の企業が特定の目的を達成するため資源を投入し、利益とリスクを共有する事業形態を指す。
互いの強みを活かしつつリスクを分散できるという特徴を持ちます。
たとえば外国企業が技術や資金を提供し、ミャンマー企業が現地の知識や人脈を提供して販路開拓を担当するといった形をとります。
- メリット
- 両社の強みを活かしたシナジー効果が期待できる
- リスクと投資コストが分散できる
- 現地パートナーの知識や人脈を活用できる
- 市場参入のスピードが速くなる可能性がある
- デメリット
- 経営方針の不一致でトラブルになるおそれがある
- 技術やノウハウが流出するリスクがある
- パートナー企業の社会的信用が自社にも影響する
パートナーシップ事業について
ここでいうパートナーシップ事業とは、パートナーシップ法(The Partnership Act, 1932)に基づく契約締結を基礎とする進出形態を指します。
同法は複数の個人が事業を行うためにパートナーシップを交わす際の権利義務を定めたもので、この進出方法では企業形態を取りません。
新しい会社は設立せず、各パートナー自身が無限責任を負うことになります。
主に天然資源開発などの特定の分野で採用されていた手法で、同法自体は残っているものの、現在パートナーシップの登録は行われていません。
支店(海外法人)について
外国企業がミャンマー国内に支店や駐在員事務所を設置する進出形態もあります。
会社法上「海外法人(Oversea Corporation)」と定義されますが、本社の一部として活動するため独立した法人格は持ちません。
大元となる会社の意思決定に沿うという点では完全子会社とも共通しますが、独立した法人格を持つ子会社とは区別されます。
あくまで支店は親会社の一部であり同じ法的実体を構成します。
※営業活動が可能な「支店」のほか、市場調査に限定された「駐在員事務所」に分かれる。ただし駐在員事務所の新規設立ができるのは金融機関など特定業種に限られている。
- メリット
- 設立手続きが比較的簡単
- 本社の管理下で直接的な事業運営ができる
- 初期投資コストを抑えやすい
- デメリット
- ミャンマーでの訴訟リスクが本社に及ぶ可能性がある
- 現地での資金調達が難しい可能性がある
ローカル企業との提携について
ミャンマーの現地企業と契約を結び、協力して事業を行う進出形態もあります。
たとえば外国企業が設備や原料を提供し、ミャンマー企業が製造を行うといった形をとります。
外国企業自体は会社を設立せず、契約関係で事業を進めるのが特色です。リスクを抑えつつ市場に参入できる方法であるものの、法的には別々の事業主体のままで特定の事業に関してのみ協力関係を結ぶため、事業に対するコントロールは限定的になります。
- メリット
- 初期投資やリスクを抑えやすい
- 現地企業の知識や人脈を活用できる
- 市場参入のスピードが速い
- デメリット
- 事業に対するコントロールが限定的
- 品質管理が難しい場合がある
なお、実際に進出形態を選択するときは一般的な特徴に着目するだけでは不十分です。実際に始めようとしている事業内容と照らし合わせて最適な選択肢を模索する必要があります。最新情報のチェックも欠かせないため、ミャンマー進出に精通した専門家のサポートを受けながら対応を進めていきましょう。
投稿日:2025/4/4
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