日本人の金融リテラシーは低い?始まっています、小学生からの金融教育!

今回は日本が現在行っている金融教育についてお伝えいたします。

 

2016年に初めて、金融庁長官、日本銀行総裁を顧問におく「金融広報中央委員会」によって「金融リテラシー調査」という大規模な調査が行われました。その調査の結果を欧米で行われた同等の調査と比較したところ、共通の正誤問題に関する正答率は、米国との比較では10%、ドイツ、英国との比較では7~9%下回っていたそうです。

 

その後2019年、2022年と同調査が行われましたが、正答率は55%前後と低い横ばい状態が続き、特に18歳から29歳の若年層では金融・経済に関する知識の正答率が41.2%と最も低かったそうです。それを踏まえて日本では、小学校で2020年度から、中学校で2021年度から、高校では2022年度から、金融広報中央委員会が作成した金融教育プログラムに沿った新学習指導要領での金融教育の授業を開始しました。

 

では、金融教育とはなにか。

 

“金融教育とは、お金や金融の様々な働きを理解し、それを通じて自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育である。”
※出典 金融広報中央委員会

と定義づけられています。

 

子どもへの金融教育は、お金の仕組みや使い方を理解させるだけでなく、お金を通して生活や社会に必要な知識や思考力=「生きる力」を養う目的もあるのだそうです。そして子どもの金融教育は、学年や年齢による発達段階に応じて学ぶ内容が段階的に分けられていて、学年が上がるごとに内容が高度になっていく構成となっています。

 

確かに、「金利が、投資が、保険商品が…。」などと突然言われても小学生はポカンとしてしまいますよね。学校では、「金融教育」として独立した授業を行うのではなく、社会科、生活科、家庭科、道徳、特別活動、総合的な学習などの通常の授業の内容に組み込んで指導をしています。

 

例えば、小学校低学年の指導例としては、
お買い物ごっこや町の商店街見学などを通してお金の大切さを学び、高学年になると、自身にも起こりうる身近な自転車事故などを題材に、不測の事態を想像し備える方法を考えグループディスカッションをする、模擬商品開発をして発表する、などの指導例があります。

 

中学校の指導例としては、
金融機関の仕組みや機能、カード類の種類や機能、消費者トラブルの事例等を学び、お金の扱い方についての理解を授業で深めたり、企業やお店の協力を得て実際に数日間働く職場体験学習を実施したりしています。

 

高校では、
預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品の特徴(メリット、デメリット)、資産形成の視点、社会保障制度、電子マネーや決済機能、についてなど大人でも理解が必要な内容を学ぶことになります。

 

教える側の先生もなかなか苦労を伴いそうですね。学校外でも子どものための金融教育は進んできています。
昔から子どもの習い事と聞いて思い浮かぶものといえば、

 

スイミング
ピアノ
そろばん
英会話・・・

 

少し新しいところでは、
プログラミング

などがありましたが、最近では、

 

キッズマネースクール
キッズファイナンス教室
なども参入してきているそうです。

 

お子さんやお孫さんの習い事の選択肢の一つとして、金融教育も捨て置けない時代になってくるのかもしれませんね。

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