税理士の変更時期| スムーズに引き継ぎしやすい時期や変更に適したタイミングとは
顧問税理士は事業者にとってとても強い味方となります。税務申告の手続から日常的な税務相談に至るまで、税に関する様々なサポートをしてくれる存在です。
しかし税理士それぞれに得意分野もあれば仕事の早さも違いますし、対応している会計ソフトなどにも違いがあります。
「期待する仕事をしてくれない」「ミスが多い」「態度が悪い」など様々な理由で税理士の変更を考えることもあるでしょう。
急いで変更する必要がないのなら新しい顧問税理士への引き継ぎをしやすい時期を選んだ方が良いでしょう。その一方で顧問税理士に対する不満が特に大きいなど、時期を選ばず早めに変更した方が良いケースもあります。当記事ではこうした「税理士を変更する時期」に関する話題について言及していきます。
引き継ぎがスムーズな時期
顧問税理士を変更するときは、その変更に際して誰も税理士が付いていない空白の期間を生まないようにすることが大事です。
その間、税務に支障をきたして企業活動全体に悪影響が及ぶおそれもあります。
そこで現在の税理士にいきなり解約を申し入れるのではなく、できるだけ次の依頼先を見つけておくことが望ましいです。
それだけでなく、税理士から税理士への業務の引き継ぎに関しても考えることが大切です。
引き継ぎがスムーズに進められると自社に係る事務的な負担も少なくなりますし、新しい税理士とのやり取りも円滑になります。
比較的、スムーズに引き継ぎ作業を進められる時期としては次の時期が考えられます。
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- 法人税申告のあと
- 確定申告のあと
- 税務調査のあと
- 税理士事務所の閑散期
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それぞれの理由を以下で説明していきます。
法人税申告のあと
法人の場合は、法人税の申告が税務における大きな節目となります。
申告後であれば社内の経理担当も少し時間的な余裕が生まれ、引き継ぎにかかる作業にも集中しやすいでしょう。
なお法人税の申告期限は決算から2ヶ月後です。よくある3月決算の企業だと、5月31日が申告期限ということになります。
確定申告のあと
個人事業主の場合は法人税が課税されず、所得税の申告を行うことになります。
この確定申告を行う時期は一律で、毎年3月15日までです。そのため4月以降が税務上は比較的落ち着いているといえるでしょう。
逆に決算時期の直前は、個人事業主でも法人でも避けたい時期です。事業者自身の都合の問題もありますが、税理士事務所側も忙しいことが多く、現在の税理士や新しい依頼先となる税理士、いずれの事務所もばたばたしている可能性が高いです。
税務調査のあと
税務調査を受けたあとも、税理士の変更に比較的適しているといえます。
税務調査では過去の申告内容などについての資料を準備しなければならず、さらに過去の税務処理に関する質問も受けることになります。
そのため過去の申告に携わった税理士が対応した方が効率的ですし、調査官からの質問にも的確に返答することが期待できます。
税理士事務所の閑散期
税理士の変更に際して自社の都合をあまり考慮する必要がないのなら、税理士事務所側の都合も考えてみると良いでしょう。
閑散期や繁忙期は税理士事務所が抱えているクライアントの決算月にもよりますが、「法人税の申告を終えてから年末調整対応が始まる前までの時期」が時間的余裕のある時期と考えられます。これは、大まかにいうと夏~秋ごろのシーズンです。
その他変更を考えるべきタイミング
早く変更をすべき理由がないのであれば、上記の時期に変更すると良いかもしれません。
しかし各社にも税務とは別で繁忙期はあるでしょうし、税理士事務所の忙しさばかりに気を配る必要もありません。
税理士をすぐにでも変えたいと思うような事情があるときは、すぐにでも変更に向けて行動を起こすのも悪くはありません。
そこで次のような不満を抱えているのなら変更を本格的に考えみると良いでしょう。
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- 計算ミスが多く追徴税額が発生している
- なかなか返信が来ず経理業務に支障をきたしている
- 高圧的な物言いばかりで窓口の担当者が精神的に疲弊している
- 依頼している仕事に関しての理解が浅く、期待する成果(節税効果など)が得られていない
- 新たに会計ソフトなどITツールの導入をしたいが、税理士側が対応していない
- ペーパーレスにしたいが税理士側の都合により進められない
- 上場なども視野に発展させていきたいが、基本的な申告作業や記帳にしか対応していない
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投稿日:2024/1/18
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